コーカサス

恐るべき子供たちのコーカサスのレビュー・感想・評価

恐るべき子供たち(1950年製作の映画)
4.0
“恐るべき姉弟愛”
エリザベートとポールの異常なまでの姉弟関係は、冒頭の美しい少年ダルジュロスとの出会いから崩れ始め、ついにモデルのアガトとの共同生活で崩壊する。

詩・小説・絵画・戯曲・彫刻など多彩な才能を遺憾なく発揮したジャン・コクトーの原作を、のちのフィルム・ノワールの巨匠ジャン・ピエール・メルビルが映画化。
そのコクトー自身が語る詩的なナレーションと、同じくのちに『大人は判ってくれない』『死刑台のエレベーター』『太陽がいっぱい』『サムライ』など数々の名作を映し出すアンリ・ドカエによるクローズ&ロングショットの画が強く印象に残る“恐るべき傑作”。

154 2019