ベルリン、ある日の明け方に若い女性ヴィクトリアに起こった一連の出来事を全編ワンショットで撮った映画。2時間超えで、ある程度のストーリーとクォリティがあって、完全にワンショットな映画、おそらく唯一ではないか。改めて気づいたこととして、極端な長回しは、観客に、カメラ視点で見ていることを強く意識させ、ひいては自分がカメラマンまたは登場人物には見えない透明人間的存在でその場にいること、つまり強い臨場感を抱かせる（テレビという日常で、当たり前にカメラ視点映像を見過ぎているので、普通の映画を観る時、カメラを通して見ていることは意識しない。また、10分程度までの長回しは、デパルマのようなアート映像指向が一般的で、やはりカメラ視点は意識しない）。全編ワンショット以外の点では、この内容とクォリティの映画は世界中に無数にあるだろう。恋が芽生えて素人犯罪に巻き込まれて結末の虚無感はヌーヴェルヴァーグか笑 10ほどの異なるシーンを一気に演じ切った主演女優と、カメラマンに最大限の賛辞を送る
