のら

怪物はささやくののらのレビュー・感想・評価

怪物はささやく(2016年製作の映画)
4.0
主人公の少年の元に突然現れたイチイの木の怪物が、主人公に3つの話をするのと引き換えに主人公の物語を話せと迫る内容で、ジュブナイルファンタジーと言った内容になっている。

しかし本作が面白いのは私たちにとって物語とはどういった役割を担っている存在なのか?また物語の継承とはどういう事なのか?という点を丁寧に描いていて良い。

特にイチイの木の怪物の生みの親である主人公の母親をフェリシティージョーンズが演じているのもよくて、ひと目で幸が薄そうな子にみえるのだけど、チャーミングで良い。

全体期に地味な印象を受ける映画ではあるが、教会の地面が崩れ落ちるシーンは迫力があるし、主人公を演じたルイス・マクドゥーガルの演技も本当に怪物を見ているような凄みがあるし内なる怪物を飼いならす話として非常に良く出来ている。
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