女性の人権的な観点のフェミニズム性で大ヒットしたのかと思ったが意外と戦争の悲惨さやホッブズ的人間を描いてる。
もちろん、女性のヒーローやネイティブアメリカンとか移民系の人達が主軸。でもまだ、現代の問題的に敢えてそうしてる。シェイプオブウォーターもだけど、いつか女性や黒人、障害者が普通に登場人物として描かれる事を望む。デッドプール2とか日本のドラマ?であったきがする。もちろん、敢えて登場さすのは今日的意義があるけれど。(サミーデイヴィスJr.みたいな人出てた)
その点ではワンダーウーマンよりキャプテンマーベルに軍配があがる。でもその分、戦争や人間に対して普遍的な答えを出してる映画だった。(横井庄一や小野田寛郎の動画見てた時だったので個人的にはタイムリー)
人は例えば戦争においては責任転嫁や何か別の悪(この映画ではアレス、とはいえ実在してけど。現実世界ならナチスといったところ)を用意し自らを顧みないか、善とまでみなしてしまう。でも、戦争に勝者はなくどちらも責任がある。故に人は歴史を素材とした反省をするべきなのだ。
だが、何故か人は繰り返してしまう。愚かだ。でもその度にワンダーウーマンのようにそれに対抗して世界を救おうとした者もいた。
なるほど、人間にも善人とか希望とかは意外とある。それをすんでのところでワンダーウーマンはスティーブによって気付かされる。人間にも生きるぐらいの権利はあるらしい。その程度の自由は。敵のアレスは人間を愚かだと決めつけた。でもワンダーウーマンは人の愛の側面を信じた。そんな愛の力で敵を成敗。プリキュア。
この映画のいいところはそこで、誰の心の中にも光と闇があってその上での人生の選択、何をするか、そして本当に世界を救えるのは愛といったヒーロー映画らしい普遍性を備えたメッセージで終わるところ。
何ともベタだが何とヒーローらしいメッセージのある映画だろう。まさにヒーローとはそういうものだ。そしてそれを見て我々は憧れ、また愛を信じるのだろう。
他にもアクションに関しては、銃から身を守るシーンはスーパーマンリターンズを想起したり、アマゾンの戦士の戦い方は優雅で美しかったり、ザックスナイダー仕込みのスローモーションとあいまってDCらしいアクションシーンに仕上がっていた。前半はそんなかなと感じてたけど後半の展開は良かった。