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軽蔑の10000lyfhのネタバレレビュー・内容・結末

軽蔑(1963年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

傲慢なアメリカ人プロデューサーに雇われ、妻に手を出されても弱腰な脚本家の夫への、妻の軽蔑。背景は映画撮影で、本人役で出演のフリッツラングが、B級なオデュッセイア(内容的に本作と重なる)を監督(ゴダールがアシスタント役でカメオ)。中盤、アパート内で、夫婦の堂々巡り会話がながーく続く(「ロケ地に一緒に行かないのは愛していないから?」「どうして愛していないと思う?」「今朝あのアメリカ人に会ってから」。この時間の流れ方はさすがに現代ではキツい)。入念なコレオグラフィの長回しに、枠だけで閉まっていても通り抜けられるドアとか、凝りすぎ。「イタリア旅行」観に行ったり、ポスターや会話に溢れる映画愛。このバジェットじゃ撮れない事故の瞬間は、別れの手紙の CU にナレーションと効果音を重ね、そして凄惨な事故現場を映すが、めっちゃ効果的。細かめカッティングのフラッシュバック/フォワードが 3箇所、意識を揺さぶる。作曲家ドルリューの最高傑作、弦楽合奏のアルペジオがメロディとなり耳に残る
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