特濃ミルク

軽蔑の特濃ミルクのネタバレレビュー・内容・結末

軽蔑(1963年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

 あんまり見た事ない、ナレーションでのキャスト、スタッフ紹介の後、いきなり真っ赤なケツ見せ。そこから脚本家とその妻との間にちょっとしたきっかけで起こった夫婦喧嘩が90分近く続く…。ほとんどの時間が理由も言わずに怒っている妻のご機嫌取りに費やされるので、ストーリー展開としては退屈だけれども、やはり構図のバランスと強烈な色彩感覚を基にした画面の力が圧倒的なので終始惹きつけられる。
 特にあのフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」のオマージュはいいね。海辺でのシーンとかもそうだけど、黄と青の色彩が🟨🟦よく調和していて素晴らしい。
 あとチェーホフの銃じゃないけど、主人公はせっかく拳銃を出したのに、それを使って「オデュッセイア」みたいに間男をぶちのめさないのね。ちょっと期待してたけど…、まあつまりはそれが妻を愛していないことの証明に他ならないんだろう。ビターだけど、あれだけ対話が成り立たない関係性なら仕方ないか。
特濃ミルク

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