シネマスナイパーF

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリーのシネマスナイパーFのレビュー・感想・評価

-
ついさっき鑑賞しました
そしてレビューを投稿しようとした矢先、キャリー・フィッシャーの訃報を知りました
エンドロールに入った瞬間から涙が止まらなかったのに、泣きっ面に蜂です
僕は全くリアルタイム世代ではないし、スター・ウォーズ自体への思い入れもそこまで強くはありませんが、それでもあのエンディングを観てしまった以上、悔しいというかなんというか…レイア姫、安らかに


IMAX3Dで鑑賞

エピソード4ありきの作品ですのでなんとも言えないところですが、スター・ウォーズというものが積み上げてきた歴史の中での最新作であるということを踏まえての個人的な感想としては、シリーズ最高傑作だと思います
少なくとも映画として公開されているものの中では最も泥臭いスター・ウォーズではないでしょうか

序盤はなかなか話が動かないし、恥ずかしながら正直英語もよく聞き取れないし、あーなんかノレねえかもなんて考えたりもしました
盲目の人ちょっと強すぎとかつっ立って泣いてるだけで逃げないガキはやっぱり見てて腹立つとかパパが致命傷負っているようには見えないとか、いつものように屁理屈こねて難癖ばかりつけてしまって
「パシフィック・リム」の芦田愛菜は全然鼻につかないし本当に世界レベルだったんだなと痛感

でもこれ、チームものですから、当然僕の好きなジャンルなわけで
「マグニフィセント・セブン」的な感じでフゥ〜って盛り上がれるところがあるだろうとずっと期待はしていましたし、そういう雰囲気もあるにはあったんですよ
全員キャラが立っていたし、気がついたらみんな好きになっていました
特にK-2SOは見た目も中身も大好き
しかし、確かにメインは彼等でしたが、彼等だけではなく、反乱軍の兵士たちも含めローグ・ワンであり、同じく反乱軍の上の方々も死力を尽くして援護をします
今までで最も"War=戦争"、スター・"ウォー"ズであり、帝国軍の地上兵器が本気で恐ろしいです
4〜6もチームもの感は確かにありましたが、フォースを使ったりどこか余裕があったり、わくわくするお楽しみ映画でした
勿論そこがスター・ウォーズを偉大にしたポイントでもあります
「ロッキー」とエピソード4が、ニューシネマを終わらせた作品と言われているわけですから
今回はエピソード4に至るまで、というか直前に、文字通り死ぬ気で戦った者たちがいた、という物語でした

初めにこの作品を知った時は、え〜スピンオフ〜?とか思ったものです
でも同時に、エピソード4の直前の話だと聞き、期待もしていました
結果として、胡散臭さを完全に払拭し、大いに期待に応えてくれました
宇宙での戦闘シーンは間違いなく過去最高レベル
エンディングは最早卑怯です卑怯
エピソード4へのブリッジとして完璧
泣かない方が難しい


スター・ウォーズらしさも忘れていません
宇宙人やクリーチャーの造形、お馴染みの面々、フォースと共にあれの台詞、そして何より音楽…今回、ローグ・ワンのテーマ的に使われている曲が、本筋のメインテーマを上手いこと変えた感じでとてもいい
ベン・メンデルソーンって凄い帝国顔ですよね、わかります?帝国顔帝国顔
帝国側はターキン総督とあの人が出てきてサイコーでしたね
R2-D2とC-3POも、ちゃんと顔を出してくれています
クライマックスは複数のところでそれぞれの戦いがあって場面がいちいち変わるという展開はもうスター・ウォーズらしさと言ってしまってもいいんじゃないですかね


正直に、正直に言うと、本編開始前の最後に「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVol.2」の予告が流れたことを思い出し、やっぱり僕はあっちの方が好きかも、とか思っちゃったりしたのも事実

でもでもでも、スピンオフとして大満足でしたよ
本筋とは違うトーンにも関わらず、これは紛れもなくスター・ウォーズだと言えるものになっていました
前日譚と後日譚で全然違いますが、僕はなんだか「クリード」を観た時に近い後味を感じました
ブラボー

「ガメラ3」といい「ラ・ラ・ランド」といいこの作品といい、最近観た映画はどれも、純度100%のハッピーエンドではないですが、どれも素晴らしい作品ばかり…
ちょっと最近はいい映画ばかり観すぎかな

わたしたち、正義のために戦います
たとえそれが、命をかける戦いであっても
わたしたちは、一歩も引きません
それが、ローグ・ワンなのです