さっちん

ヒメアノ〜ルのさっちんのレビュー・感想・評価

ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)
4.2
映画館で見逃してとっても観たかった今作、やっと観れました。
なので、かなり期待して観たけど、思ってた以上の傑作だった。

いやはやガチで怖い話……。
日常の何気ない生活も、性描写も
、そして狂気も、すべてが作り話と思えないほどリアル……。
森田くん(森田剛)みたいな人、普通にいそうだし……。ヽ(;゚;Д;゚;; )

先日、大阪の門真で、いじめ→不登校→引きこもり→他人の家に忍び込んで刀で殺傷という事件があったが、それを思い出した。
あの事件が更にエスカレートしたやつ。
その犯人も精神疾患だったらしいし……。

精神を病ませるほどの壮絶ないじめって……。(ノД`)
森田くんのやったことは、外道以下で救いは1つもないけど、それでも怒りよりも同情が先に立つ。
(まぁ、作り話だからということもあるだろうけど……。)

今作、なんと言ってもキャスティングがいい。
あれ、濱田岳とムロツヨシじゃなかったら……、森田剛じゃなかったら……、こんなに良くなかったと思う。
特に濱田岳……、佇まいを見ただけて無条件に応援したくなる彼のキャラなしでは今作成り立たなかったのではないかと思うほど……。
怒涛の恐怖が押し寄せる後半までのダルダル感、ほのぼの感、コミカル感……最高!
ムロツヨシとのコンビもクスッと笑えてとても良かった!
あれがあったから、後半の衝撃のバイオレンスに耐えられた。^^;

森田剛の芝居って、過去に観たことあったかな?
調べてみたらずーーっと昔に「一つ屋根の下2」というドラマで観たことあるっぽいけど、完全に忘れてしまっている。^^;
イメージがついてない増しもあるかもしれないけど、それにしても狂った役が上手くて、森田剛の森田くん役、とっても良かった!
この役、最近の映画やドラマに出ずっぱりの人がやったら、感情移入しにくかったと思うんよね〜。
例え芝居がうまくても……。

ユカ役の佐津川愛美ちゃんも、この役ぴったりだった。
可愛いルックスで、男の人3人を虜にしちゃってるけど、ちょっとビッチなところとか「ありそうな話」と思った。 笑
友達のキャラも、あるあるで、こういうお決まりパターン好き。

エグくてグロいバイオレンスシーンだけを見て、「あぁ、怖かった」「気持ち悪かった」って感想だけが残るんじゃなくて、色々考えさせられる作品で、ほのぼのシーンでは好きなシーンが結構ある。
森田くんの高校時代のあるセリフが、耳に残って離れない。
「お母さん…………。」
このセリフがネタバレになるとは思わないけど、純粋で無邪気だった頃の森田くんを良く表したセリフだと思うので伏せておきます。
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