鷲尾翼

インクレディブル・ファミリーの鷲尾翼のレビュー・感想・評価

4.0
【まとめシネマ】#654

【まとめ】
* 一時停止してたような続編の始まり
* 親にも、子供にも刺さる家族描写
* 憧れの家族であり、憧れのヒーロー

本作は、前作「Mr.インクレディブル」から14年後に制作された続編だが、物語は前作のラストから始まる。続編特有のアナザーストーリーが一切描かない斬新な構成は、過去の栄光を描いている本作のように、物語を一時停止をしていたような面白さがある。

前作同様、本作も「家族」の描き方が素晴らしい。

物語前半、母親のヘレンがヒーロー活動で出張、家事や育児の全てを父親のボブが面倒を見ることに。不器用で不慣れな作業の数々に、ボブはあっという間にボロボロに。

一方、長女のヴァイオレットは、ヒーローであることがバレてしまい、デートがドタキャン。せっかくヒーローとしての生き甲斐を感じた矢先の出来事に、ショックを隠せない。

母親の偉大さ、父親としての家族の接し方、思春期など、共感が多い家庭の描き方に、学びも多い。

本作で描かれる家族、ヒーローの姿は憧れだ。

お手本になるだろう家族の形、少年少女の頃に戻してくれるヒーローへの憧れ、そのロマンが詰まった作品だ。
鷲尾翼

鷲尾翼