ずん

LION ライオン 25年目のただいまのずんのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

辛過ぎる実話。

たった5歳の少年サルーが誤って回送列車に乗ってしまい、言葉も通じない知らない街へ遭難してしまう。列車から必死に助けを求めるも忙しげな大人達は一切耳を傾けてくれない。
優しそうに見えた女性に介抱され安心かと思いきや危うく売り飛ばされそうになるところ、勘の良いサルーは間一髪逃れる。
もうこんな辛すぎる状況でもサルーは一切泣かないんです。私だったら泣きべそかきまくりだと思うからサルーの代わりに私が泣きました。

それから養子でオーストラリアへ。引き取ってくれたご夫婦が本当に良い人で良かった。サルーは立派に成長し可愛いガールフレンドも出来て何不自由ない毎日を送るが、故郷への想いは募るばかり。家族がきっと探してくれてるから僕はまだ迷子なんだ、と。もう辛過ぎる。

そこからGoogle Earthでうる覚えの幼き記憶を辿りながら、ある日遂に見つけた!

最後はもう涙が止まらなかったです。母も引っ越さないでサルーを待ち続けてくれてた。お兄ちゃんと再会を果たせなかったのは残念だけれど、サルーの故郷への想いと家族愛の強さが実を結んだのです。

エンディングのSiaの曲、力強くてサルーを讃えた歌みたいでピッタリでした。

これがインドの孤児のワンシーンに過ぎずインドの孤児がたくさんいる現状をリアルに知る事が出来て、日本は本当に恵まれた国であると実感する映画でした。
ずん

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