噛む力がまるでない

500ページの夢の束の噛む力がまるでないのレビュー・感想・評価

500ページの夢の束(2017年製作の映画)
-
創作、特にお話を書く人にはたまらないものがありました。脚本って文字が印刷されたただの紙ですけど、宝物なんですよ。かけがえのない。
観客を意識することも重要だけど、「誰に届けたいか」ってやっぱりものすごく大きい。忘れちゃいけないな。
ウェンディのなんとか前方へと向かう健気さも相まって、わたしは何度もグッと来ては涙ぐんでしまいました。

社会が冷たいわけではなくごく当たり前に機能しているだけなので、対応や接し方はそれぞれ。お金のない人にチケット売れませんもんね。で、まあ悪さする人もいる。
それでいて警察官のおっちゃんをあのシーンに配置する眼差しが染みます。自分と同じものを好きな仲間がいる世界は、本当に素敵だ。

でもって犬のピートが、可愛すぎて、なんていい子……!