へたれ

猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)のへたれのレビュー・感想・評価

3.3
ビジュアルは文句無しだけど、性急な幕切れで消化不良。

良かったとこ
モーション・キャプチャによる猿たちの表情は文句無し。前半ほとんど人間の出る幕が無く、要するにほぼCGキャラだけを見せられてるはずなのに、全く違和感がない。シーザーの憂いのある表情はもちろん、こいつは裏切るなというキャラの微妙な表情まで鮮やか。

ダメだったとこ1
風刺やアイロニーが猿の惑星の魅力のはずなのに、話の組み立て方が練りこみ不足。今回は原題がWar for 〜と、3作中初めてofでは無くforが使われたので、この戦争が猿の惑星になったターニングポイントであるはずなのに、劇中描かれる戦争の行方が猿の惑星化の決定打になったことが仄めかされる程度にしか分からない。
人間たちの論争のどちらが正しかったのかは、オリジナルシリーズを見てる人は分かるけど、一応夏のブロックバスター映画なんだから、この戦争の後人間たちはどうなったかをちゃんと描く親切さが欲しかった。

ダメだったとこ2
少女とコメディリリーフ的な猿が出てくるけど、話の進行上必要性があまり無かった。むしろ中盤の中だるみの原因にすらなっていた。

ダメだったとこ3
ラスト。シリーズを終えるための無理矢理な感動。その前に結構長い旅してたみたいだけど、その時は誰にも異変に気付かれず、ラストで急に悪化しちゃうんだと苦笑い。
へたれ

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