へたれ

猿の惑星/キングダムのへたれのレビュー・感想・評価

猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)
3.3
良かったとこ1 猿たちの表情
このシリーズは毎回フェイシャルキャプチャーが素晴らしいけど、今回も同様に表情が良かった。今回は猿が人間を信用できるかということが一つのテーマなので、「仲間になるが信用はしていない」という微妙な表情を出すところが上手くできていた。

良かったとこ2 シリーズとしての一貫性
他のシリーズものに比べると、これまでの作品のテーマから発展させて話を展開させようとしているので、シリーズとして観る価値がある。今作は、地上の覇権を握った猿人たちが人類と同じ歴史を繰り返しはじめて、その結果1968年版の「猿の惑星」に接続していく前日譚のような位置づけで、シリーズのテイストがぶれていないのは良かった。

ダメだったとこ1 中盤からのプロットが整理されていない
人類がこの世界にどの程度生き残っているか分からないという謎を抱えたまま旅する中盤までは、「ライオンキング」のようなありがちな展開で、目新しさはないが安心して見られる。
しかし中盤以降は、何故そのような設定になってるのかまったく説明がないまま、人間のメイが後出しジャンケン的に色々背負い過ぎるのと対照的に、猿人側はまともなストーリーもなく戦ってるだけで、プロットが行き当たりばったり。

ダメだったとこ2 キャラクターが弱すぎる
150分ある映画とは思えないぐらい、主要人物たちが深掘りされない。脇役として猿の惑星シリーズの中核になるテーマを話す重要キャラたちがいたのに、あっさりと退場してしまう。
続編では違うキャラクターたちが主役になるのかと思うぐらい、今回出てきたキャラクターたちは魅力なく描かれてしまい、続編に期待が持てない。
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