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この世界の片隅にのshinoのレビュー・感想・評価

この世界の片隅に(2016年製作の映画)
4.2
こうの史代の漫画を片渕須直監督がアニメ映画化した作品。
戦時中、広島市空手の呉市に嫁いだ、おっとりのんびりとした絵を描くことが好きな女性、すずの日常を描く。

映画館で見ましたが、下は小学生くらいの子、上は老人と、年齢層がとてつもなく幅広かったです。
映画の内容は、とてものんびり、ほっこりとしていて、戦争映画といえばとても悲惨なものが多い中、だいぶ異色なものだと思いました。
もう亡くなった祖父もあの時代に10代の少年だったのですが、そういえばよく「闇市はほんと色んな物売ってたぞ」「ワシの武勇伝は警察官の目を潜り抜けて米を家まで運んでやったことや」と語ってくれたことを思い出しました。もっと話を聞いておけばよかったなあ。
悲惨なことが起きてる世界の片隅に、すずさんや祖父のようにただただ生きることで戦っていた人がいるこということを覚えていたい。

上手いこと感情を言葉にできないんですが、じんわりと心が温かくなって、でも辛い、でも温かい。泣いちゃう映画でした。夫の周作さんが優しい人すぎて無理。好き。すずさんを取り巻く人々がみんな優しい。好き。
確かにこれはほんとにいい映画。納得。ぜひ色んな人に見て欲しい映画。もう一度見たい。
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