公開当時とその後の評価の高さがずっと気になっていた作品。
戦時中の日本が舞台という情報だけで鑑賞。原作未読。
観て良かった。
初め柔らかなやさしいタッチの作画に内容とのギャップをおぼえたが、すぐにこのタッチと主人公すずが好きになる。
そして最終的にはこの絵で良かったのだと納得する。
生まれた時代がそうだっただけ、すずはただマイペースに自分の出来ることをし、得るものも失うものも受け入れて生きただけ。
名作アニメ「火垂るの墓」は作品として素晴らしいが観るのに毎回勇気がいる。
毎回鑑賞後に鬱な気分になり、個人的に救いのない終わりに気持ちが塞ぐ。
しかしこの作品は同じ性質の物語ながら、先に上げたタッチやすずの健気さ、戦争にスポットを当てたと言うよりすずの日常にたまたま戦争があった、という描き方のためほっこりした雰囲気がながれているのでポジティブと言う表現が正しいかは分からないがまだ救いがある。
正直に言うが「火垂る～」とちがい何度も観れるし、きっとまたテレビ放送などしていれば必ず観てしまうだろう。
戦争の悲しさはあれど素敵な作品だった。
