この映画は普通に面白い。相変わらずマッコールは冷静で凄腕。町の困りごとを人知れずサクッと解決。悪い奴は成敗。見てて痛快。
でもイコライザーとして見たら、私が前作で感じていた面白いポイントが影を潜め、普通のアクションものになってしまった感じがした。
最初これは前日譚のようなものなのかという印象すらある。マッコールは前作よりも人間らしく、隠したスキルを持ったいい人のように見えるからかも。
前作は、マッコール自身が相当ヤバい人だった。当然のツールとして暴力を振るい、自分のルールから外れた人を痛めつける。弱い人を助けるためというよりは、単に自分の気に障ったからじゃないかという印象すらあった。それほどデンゼル・ワシントンの死んだような目が印象的で、底知れない存在感があった。
でも今作はもっと明快に「正義」とか「弱きものの為」という側面が大きくなってしまった分、割とありふれた話になったようにも思う。
普通に面白かった。この「普通に」になってしまったところが少し残念。
それでも、始まった時に「あのホームセンターやっぱり辞めたんだ」という点にちょっと安心した。さすがにあのまま勤めてたらびっくりだったわ。
もしかして、この先いろんな職業を転々としつつ、そこの職場のグッズを使ってイコライズするっていう話だったら面白いかも。