秋日和

ハッピーアワーの秋日和のレビュー・感想・評価

ハッピーアワー(2015年製作の映画)
5.0
317分の長いトンネルを抜けると映画があった。「触れること」と「向き合うこと」。「見えるもの」を見つめ、過ぎ去っていく日常と対峙する役者たちは、薄く張られた膜を取り去り、幸せなはらわたの音に耳を傾ける。
被写体をカメラの正面に据えることにより、その場所がどこであろうとキャラクターたちは絶えず裁判にかけられる。「目の前に現れる残酷な世界をそのままに描いている」のだろうか。でも何故だろう、スクリーンを通してそんな彼女たちからとっておきの「自己紹介」を受けた際には、涙が溢れて仕方がなかった。幸せな時間と苦しい地獄。今がそのどちらであれ、「そして人生はつづく」のだ。映画館でこの作品と出逢えて、本当に良かった。傑作。