しろくま

通学シリーズ 通学途中のしろくまのレビュー・感想・評価

通学シリーズ 通学途中(2015年製作の映画)
2.9
《私も羽柴君みたいな夢が欲しいな》
〝私には何の才能もないから〟〝僕は一条の絵、好きだよ〟〝でも私の絵なんて羽柴君に比べたら…〟〝優しいんだよ。一条にしか描けない絵だよ。ここでよければまた来いよ〟

同じ美術部の一条ユキ(森川葵)と羽柴コウ(中川大志)の恋模様を描く〝通学シリーズ〟の第2弾。前作〝通学電車〟がツッコミどころ満載だったので、続きを観るのをやめようって思ってたけど、せっかく録画をしていたので視聴することにしたのだけど…。ハードルをめちゃくちゃ下げていたのがよかったのか、ツッコミポイントは結構あるものの、なかなか面白い作品。

下校途中にコウが落とした絵筆を拾ったユキが、渡そうと後を追いかけてたどり着いた家がコウの自宅で、アトリエで宇宙の絵を描くコウから〝ここでよければまた来いよ〟と誘われて、何度も通ううちにフォーリンラブっていう王道の展開だと思っていたら…。

えっ違うの?何で?いい感じだと思ったのに…。どうしてそうなるのかなあ。もともとはケータイ小説の本作。読者を引きつけるためにドラマチックな展開にしたいのは分かるけど…。そんな展開にしちゃったら、あっちがダメだったから…ていう感じしかしないんだけど。それに相手側も、弱っているこのタイミングで…っていう下心が見え隠れするんだよなあ。

きっとイマドキの少女漫画でも言わないような甘すぎる台詞は、これって何かのパロディかコントのようで、大映ドラマのようなあの感じは、逆にクセになるね。

それに前作の二人も絡んでくるのもいいね。あのシーンとこのシーンは、実は繋がっているという展開もグッド。ただ、〝通学電車〟〝通学途中〟の順に観ないとネタバレしちゃうので要注意かな。

視聴メモ:2024.02.19/024/地上波:新春映画SP240110放送
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