あんがすざろっく

ビル・マーレイ・クリスマスのあんがすざろっくのレビュー・感想・評価

4.0
🎅マーレイ・クリスマス‼︎🎄

いや、いくらなんでも早すぎでしょ(笑)。
でもね、よく考えると、もうすぐ2020年も半年を過ぎるんですよ。
クリスマスまで今日でピッタリ半年。

本来なら2020年って、こんな年になるはずじゃなかったんですよね。
もう今頃は、日本をあげてお祭りムードに拍車がかかっていたはず。

それが日本どころか、世界中があまりにも厳しい現実に直面することになってしまいました。
ニュースをつければ、どの内容のニュースにもほとんど同じワードが、避けられない程に刷り込まれている。
この2020年は、ある意味で却って忘れがたい、忘れてはいけない年になったと思います。
まだ半年あるけどね。


だからせめて明るい話を、っていう理由で選んだ訳ではないですけどね(笑)。
フォロワーさんのレビューを拝見して、どうしても見たくなって、季節外れだけど、見てしまいました。1時間ないから、見やすいパッケージでしたしね。



中学時代に「3人のゴースト」という作品を映画館で観ました。

チャールズ・ディケンズの「クリスマス・キャロル」というお伽話を元にした作品です。
内容のことはよく分からないまま観に行った訳ですけど、何でそんな作品を観に行ったかと言うと、ビル・マーレイが出てたからです。
「ゴースト」という響きが、否が応でも「ゴーストバスターズ」を連想させたからです。
当時はまだそんなに役者さんの名前なんか知らなくて、僕にはビル・マーレイとダン・エイクロイドを知ってるだけで十分でした。この人達の名前を知ってるだけで、何だか大人な気分になってました。
中学の頃からこの人達の名前を知っていれたのは、今思い返しても幸せだなぁと思います。
ちなみにこの「3人のゴースト」、監督がリチャード・ドナーだというのは後になって知りました。あんまり面白くなかった記憶があります。

時は20年余り過ぎ、再びビル・マーレイがクリスマスに帰ってきました。

「ビル・マーレイ・クリスマス」。

こちらの監督は、ソフィア・コッポラ。
「ロスト・イン・トランスレーション」も良かったですね〜。



ニューヨークのホテルでのクリスマスディナーショーを目前に、ビル・マーレイはかなり情緒不安定。
アメリカ中が大雪に見舞われ、お客さんがほとんど来れないのだ。
違約金を払いたくないマネージャー達に鼓舞され、何とかマーレイはステージに立ち、生放送が始まるが、途中で号泣し出し、スタジオを逃げ出してしまう…


これだけでも映画的ですね。
この精神状態ギリギリのマーレイがいいんですよ(笑)。
これぞ正にビル・マーレイ。

ディナーショーにお客さんが来ないって、無観客ショー状態ですね。
偶然だろうけど、今の社会がどこか反映されてしまいました。


いきなり出会したクリス・ロックを無理やり拉致ってステージに戻ったマーレイ、再び二人で歌い出すも、今度はニューヨークが停電に見舞われ、あえなくステージは中止に。

ストレスから解放されたマーレイはホテルのラウンジに移動、そこで歌の上手いウェイトレスやシェフ達、結婚式が中止になって新郎と大喧嘩する花嫁と出会う。
マーレイはそんな花嫁を元気づけようと、クリスマスソングを歌い出す。



ビル・マーレイが豪華ゲストと共にお送りする
クリスマス。
豪華って言っても、僕は2、3人しか知らなかったけど。
マイリー・サイラスは、名前は知ってたけど、初めて見ました…。
そして、ジョージ・クルーニーもゲスト出演。
「ミケランジェロ・プロジェクト」も早く見なきゃ。


ラウンジでの物語がメインステージになっているけど、確かにここが凄い‼︎
僕は一人も知らなかったんだけど、ウェイトレス役のジェニー・ルイスはとても魅力的だったし、
大物歌手の雰囲気漂うマーヤ・ルドルフ(お母さんは「ラヴィン・ユー」で有名なミニー・リパートンですって‼︎)は迫力の歌声を披露、シェフ役はフランスのロックバンド、フェニックス。涙の花嫁はラシダ・ジョーンズ(お父さんはクインシー・ジョーンズ‼︎)、インパクトの強いバーテンダーはデヴィッド・ヨハンセン(ニューヨーク・ドールズのメンバー‼︎)。

調べてみたら、こりゃ確かになかなかのメンツです。
季節外れとは言え、もう釘付けですよ。
本当にディナーショーを見てる感じ。

マーレイと共に出ずっぱりのピアニスト、ポール・シェイファーが音楽監修をしたとのこと。
アレンジも最高でした‼︎

とにかく、これは拾い物。
クリスマスにはまた見たくなりますね。
マッタリした気分でくつろいで見たくなる作品でした。
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