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セトウツミのyumeayuのレビュー・感想・評価

セトウツミ(2016年製作の映画)
3.0
神妙な面持ち

菅田将暉って、瀬戸のような中途半端なボンクラ高校生を演じさせたら、右に出るものはいないんじゃないか。こういう役が似合いすぎる。
そういえば、瀬戸みたいなボンクラなのになんか憎めない奴、クラスにいたな。

一方の池松壮亮が演じる内海は、頭はいいけどちょっと根暗で冷めた奴。だけど実は結構モテる。
こういう奴もクラスにいた。

この2人の性格のコントラストがほんと絶妙で、その辺の高校生が川べりでダラダラとしてるだけなのになんか面白い。
関西弁だから、掛け合いが漫才っぽいんだけど、そこまで洗練されてないところがいい。あくまで、放課後の無駄話のノリなんですよね。

そして、なんかとってもノスタルジックな気持ちにさせられる。
あんな所で好きな女の子の話をしたり、マック食ったり、花火やったりできるのは若者の特権だよなぁ。
大人から見れば、あの暇を持て余して時間を無駄にしてる感じがすごく羨ましい。

ビールをすすりながら、2人のしょーもない話を見つつ、そういえば自分も部活帰りとか公園でダラダラとくだらない話をしてたなと、もう戻れない日々を思い出してちょっぴり感傷に浸ってみたりするのである。
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