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アイリッシュマンのOtoのレビュー・感想・評価

アイリッシュマン(2019年製作の映画)
3.7
「おじいさんのリズムの『Goodfellas』」とか「マフィア映画の『Endgame』」ってコピーが的確。スコセッシ組の人生のVlogという感じなので20~30年後に観たらもっと刺さりそう。流石に長くて独りで観たら寝てたかも。
批評はされ尽くされてる気がするから自分の創作に役立ちそうなメモだけ。

・モノローグがうまい、途中からリップ合わせるのやってみたい
・冒頭のワンショット。全体的に被写界深度が深くてドラマっぽい
・名前をなかなか答えないと言うマフィアの演出
・子供の視線による暴力性や古い女性観の否定が上手。視線の三角法
・死因を紹介テロップで入れるのおもろい。愛されて自然死笑った
・小津みたいな正面ショット全然自然に使える
・死体ウッドチッパー笑った。ジョーイ殺害はGodfatherっぽい
・短い捕虜の描写がその後の人格形成の説明としてとても効果的
・人物相関図が欲しいくらいに名前がわからなくなった
・スタンドアップコメディを挟むの場所の描写に使える。教祖スピーチも怖い
・This is my union、虚しくて良いセリフ
・遅刻で喧嘩とか魚で濡れたとか子供みたいにアホな会話してるの好き
・3つの時制はレオーネの『ワンズアポン〜』を連想するけど現在時制を伏せるのは共通かな
・刑務所のパンとか終活パートが切なすぎる。「誰を守ってる?、残ってるの遺族の子供たちだけだ」
・娘が繰り返す「Why?」とか「助けを求めるとひどいことをする」が悲しい
・自分で犯行する理由が掴めなかったけど前に座るのを拒んだように身の危険があったのかな
・開いたドアの天丼、娘の視線とのモンタージュ
・尺的にも技術的にも今しか作れない現代性
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