ドント

ビッグ・ヒットのドントのレビュー・感想・評価

ビッグ・ヒット(1998年製作の映画)
3.6
98年。おもしろかった。凄腕なのに気弱な殺し屋、仲間に誘われて金稼ぎのため任務外で女子高生を誘拐したらそれがボスの親友の「名付け子」でさぁ大変、仲間に裏切られ恋人にいじめられ胃を痛めながら奔走するアクション。
とにかくすべてのものがちょうどいい。適度に張られた伏線、適度にゆるい映像と脚本、適度なアクションの数々と、まだ若いマーク・ウォールバーグの適度な気弱演技、あと過剰な下ネタギャグ。こういう90年代的なおおらかさに満ちておりランタイムも90分のスリムさでとてもよい。「こういうのでいいのよ」と思わせる。とは言えテーブルを挟んでの睨み合い場面なぞはかなりの緊張感で作品がひきしまる。適度に。
「他の人に嫌われたくないんだ……」とションボリ語る主人公に日本人的なあるある感を覚えるし、ゴタゴタの中で劇的ではなく数歩踏み出すくらいの変化に至るのもなんか具合がよい。よい意味で日曜洋画劇場向けのナイスな映画。
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