ときには毒気もあるユーモアを交えながら、テンポ良く進む展開と、全編に溢れる優しさや温かさが心地好い、なかなか良く出来た映画でした
が、それとは正反対に、私の鑑賞後の気持ちは、とても重い、の一言でした
画面から滲み出るハートウォームな印象とは、まるで逆に、この作品は、老後にそろそろ人生のエンディングを迎えんとする時、人にとって尊厳とは何か？自分自身の生と死、それと等しい他人の生と死にどう向き合うのか？そういった問題を真正面から突きつけてくる映画でもある、と感じたからです
正直、イスラエル産のちょっと笑えて泣けるハートフルなコメディーだろう、ぐらいにしか考えずに観に行ったのですが、実際、そういう映画ではあるのですけれど、それ以上に、貴方は生と死に対してキチンと向き合えているのか？と問われているような、なんとも言い難い、重さ、がズシンときました
