クルードス

レディ・バードのクルードスのレビュー・感想・評価

レディ・バード(2017年製作の映画)
4.2
友達や恋愛、家族との関係、そして見栄や憧れや背伸び。そんな思春期特有の物語。

主役であるレディ・バード(自称)はワガママ放題で母親とはケンカばかりだが、それでも家族への愛情はある。
母親も娘に怒ってばかりだが、やはり強い愛情がある。
すれ違いながらも両者の絆を強く感じられるラスト近くは、思いの外ジワッときた。

見栄を張っていたレディ・バードが、本当の友達は?本当の自分は?という事に気が付いていく展開はとても良かった。
地元を初めて運転した時の印象や、ラストの教会のシーンは改めて自身のアイデンティティを感じた瞬間だったんだろう。

登場人物で印象的だったのは、二人目の彼氏の今をときめくティモシー・シャラメ。
見た目はいいけど、持論を振りかざして面倒くさそうなキャラは、あー、こういう人いそう!と思ってイラッとする(笑)

テレビで放映されてるのが戦争の事ばかりなのが印象的。
日本だと震災があった2011年はACのCMしか流れていなかったように、あれが2002年当時のアメリカのリアルなんだろう。