アニマル泉

バット・オンリー・ラブのアニマル泉のレビュー・感想・評価

バット・オンリー・ラブ(2015年製作の映画)
4.1
佐野和宏が咽頭癌治療で声帯を亡くして約18年ぶりに監督・主演した復帰作。いつもの長回しよりは短いカットがシャッフルされる。ガスタンクが明滅して踏切信号の明滅に重なる、電車のワイプ越しの佐野、鶏肉を刻む手元、妻・円城ひとみの不倫の妄想、それらがシャッフルされる。歩道橋の佐野の脇を電車が通過する縦構図、トンネルが印象的だ。そして佐野は海と砂浜の作家である。円城からの電話の告白に佐野の声が出ないのが切ない。佐野と円城、飯島洋一と酒井あずさの夫婦同士のスワッピングがクライマックス。蜷川みほが好演。絵が印象的だ。
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