アニマル泉

道で拾った女のアニマル泉のレビュー・感想・評価

道で拾った女(2023年製作の映画)
4.5
トラック運転手とホームレスの女。神代辰巳の傑作「赫い髪の女」を彷彿とするいまおかしんじの新作。子供を失った女、妻に裏切られた男という設定がいまおからしい。行き当たりばったりに見える人間関係がだんだん絡まっていく群像劇もいまおかならではだ。1000万円の鞄の着想が面白い。しかも落ちがない。この出鱈目さが新鮮だった。
いまおかは「海」だ。本作も浜辺学と佐々木心音が海に入っていく場面が素晴らしい。砂丘を二人が走り回る長いロングショットも力強い。
低予算なので残念ながら照明が貧弱。もっと予算をかけて充実した照明で撮らせてあげたい。いまおかしんじはそれだけの価値がある監督だ。
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