このレビューはネタバレを含みます
1回目：劇場2D
2回目：劇場2D
3回目：VOD
4回目：VOD
あなたがいて わたしがいる
原題：Arrival
原作：テッド・チャン『あなたの人生の物語』
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ある日突然 世界に降りてきた十二隻の巨大宇宙船。
地球外生命体と対話するため軍に雇われた
女性言語学者ルイーズ。
それらはなぜ地球に来たのか？何を伝えたいのか？
を探る彼女を待ち受ける運命とは…
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メキシコ麻薬戦争映画『ボーダーライン』が強烈で
期待不安が入り混じる『ブレードランナー2049』を
制作中の監督ドゥニ・ヴィルヌーヴ。
最近あまり情報に触れず映画館へゆくのが多いので
今回も予告すらまったく観ず直感重視が大当たり♪
アカデミー8部門ノミネートだったの忘れていたし
あとはSNSで親しい方による絶賛も気になってかな。
大好きな大好きな映画がひとつ増えた。
主演のエイミー・アダムス。
過去何本も観ているのに印象薄くてごめんなさい。
彼女の演技が素晴らしい。特に眼の力。
そしてある重要な核心ネタバレ。
いつも鈍感で騙されやすいのになぜか前半で気づき
ザワザワしながら見守り「ああ！」と確信のとき
ひとりだったら声だして泣きそうなほど身震いした。
映像と演出の巧さ…
冒頭から何度もおもいきり答えが出ているのに
多くの観客がゆるやかに騙されてしまう。
ヨハン・ヨハンソンの音楽も好くてアルバム購入。
『ボーダーライン』の不穏極まりない音楽も彼ね…
『ブレードランナー 2049』の続投も正解だと想う。
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勢いで原作『あなたの人生の物語』も読み終え。
数多あるSF小説のなか傑作中の傑作と名高い短編。
映画に比べると だいぶ淡々とした語り口。
ルイーズと娘の対話がたくさんあるのが切ない。
会話や思索が主で叙述トリックも満載だから
多くの原作ファンが映像化に驚いたのも納得。
監督や映画スタッフの知恵と力量に感心する。
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日本の映画版は
お菓子「ばかうけ」とコラボして
ちょっとおふざけ気味だけど
もうきっかけなんでもいいから
この優れた心に深く残る物語に
たくさんのひとが触れてほしい。
そう…触れる…
という言葉がふさわしいSF映画。
私はきっとまた観るだろう。
あの宇宙船のなかを辿ってゆく。
ルイーズの覚悟に寄り添い
あなたの人生の物語に触れよう。
