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キングスマン:ゴールデン・サークルのTakaCineのレビュー・感想・評価

4.4
正月にもってこいの超絶ノリノリアクション映画。これくらいぶっ飛んでいると後は楽しむだけ😋♪

前作より荒唐無稽なお馬鹿映画になって、エログロも健在(前作のR15からPG12とはマイルドになったね)、ブラックな笑い、豪華俳優陣の共演、そして大物アーティストのまさかのF○○kingアクション&名曲メドレー😍‼️

期待以上に楽しめました😁
(話にだいぶ無理ありますけどね)
前作のインパクトには敵わないけど、その分、お馬鹿度は限りなく上がりました⤴️

【やり過ぎ格好つけアクション】
冒頭から心を鷲掴みにする超絶カーチェイス。ロンドンの街をハイスピードで疾走しながら、エグジー(タロン・エガートン)がタクシー内外で縦横無尽に動き回るアクションは最高に格好良かった‼️

アルプスの回転するゴンドラは、観ていてポカンと口を開けちゃいますし(雪を見ると007を思い出す)、スパイ・ガジェットを駆使したポピーランドでの乱闘シーンが、"キングスマン"らしくて秀逸😊🎊👌

アクションのスロー映像もさすがの格好良さ。バックに何度も流れるテーマ曲"Manners Maketh Man"が軽快で聴いている内に心踊ります‼️

【豪華すぎる俳優陣】
豪華なんだけど、ちょっと無駄遣い気味でしたね。元々3時間40分あった話を2時間21分まで縮めたわけで、かなりの人物が描写不足になってしまったのかもしれません。

ジェフ・ブリッジス(渋い)、チャニング・テイタム(なんすか!あのダンス 笑)、ハル・ベリー(若い)、ブルース・グリーンウッド(お馬鹿)、エミリー・ワトソン(哀しい)、マイケル・ガンボン(なぜ出たの?)と主役級が出ているのに、殆ど活躍の場がありません。なんと勿体ない😖‼️

〈誰よりも第一線で活躍したかった熱い男〉
その中で印象的だったのは、マーリン(マーク・ストロング)。ネタバレになるので書けないですが、ジョン・デンバーの名曲"Take Me Home, Country Roads"をこれほど威風堂々と歌われては号泣してしまいます(ちょっとズルいよ😭)。他の方法があったはず…と思いますが、その辺の事情は観賞後にググってみて下さい。

〈間違ったアメリカのスウィートハート〉
ポスターでは、芳村真理ポーズ「どぉーも~!」のジュリアン・ムーア(この例え、分かる方しか分からないね)。世界三大国際映画祭(ヴェネツィア、ベルリン、カンヌ)の女優賞とアカデミー賞主演女優賞を受賞した名女優は、今回はサイコパスな麻薬王ポピー役。

マーガレット・サッチャーとマーサ・スチュワートをミックスしたポピーは、専業主婦みたいな雰囲気、柔らかい物腰でありながら、笑顔で殺害を指示する歪んだ人格を露呈します。このムーアのビッチな怪演が見物ですが、ヴィランとしては歪んだ背景が分からないので、今一つ存在が弱かったですね。

満面の笑みは十分に怖いけど…
なんか憐れさが滲んでいた。

ポピーの望郷から建造された「ポピーランド」は50年代のアメリカをごちゃ混ぜに詰め込んだテーマパークの怪しさが怖かった。「グリース」、「アメリカン・グラフィティ」、「ダイナー」の世界観にミンチ機とロボット犬がいる違和感。この風変わりで妙に明るい世界観は、よく作り込まれていて何回見ても飽きません。テレビの声明と共に、彼女の異常性を象徴しています。

〈ウイスキーと言う名の男〉
アクションで目立っていたウイスキー役のペドロ・パスカルが、男の色気があって良いですね。70年代のバート・レイノルズを彷彿とさせる不遜な面構え 。鞭、投げ縄、拳銃を駆使した多彩なアクションが超絶格好良いじゃないですかっ‼️なので、あの扱いは納得がいきません😤プンプン

〈みんなが待ち望んでいた男〉
予告編にもバッチリ出ているコリン・ファース。まさかの展開に驚きました。それでも許される彼の存在感☺️♪素晴らしいのは、ハリーとして覚醒した瞬間に変わる目の輝きや鋭さ。「あっ、ハリー!」と思いました。さすが名優です‼️在りし日のコリンの姿に驚き😱

〈大物アーティストの出演〉
もう名前が出ているから書きますが、裏の主役は間違いなく「エルトン・ジョン」です。大好きなアーティストですが、ケバい衣装とウィンクは、オネエすぎて苦笑い😅彼のF○○K連発に目がテン、まさかのアクションに頭が真っ白になりました😰ロボット犬に怖がるエルトン、ちょっとだけ可愛い(笑)

「ball」の場面は彼の嗜好からすると笑えました😁

彼の名曲を、超絶アクションと共に聴ける幸せ😍‼️

特に戦闘シーンで流れる"Saturday Night's Alright For Fighting"が最高でしたね😊♪この曲を収録している名盤「イエロー・ブリック・ロード(黄昏のレンガ路)」が昔から好きでした。

もう監督のエルトン愛が止まらない(笑)
ロボット犬の名前「ベニー」と「ジェット」は、エルトンが白人として初めてR&Bチャートの1位を獲得した曲のタイトルから("Bennie and the Jets")。

ポピーランドの映画館で上映されている映画「The Bitch Is Back」「Captain Fantastic」も彼の曲名から(見つけた時、嬉しかった)。

〈やっぱり主役〉
エグジーのスパイらしくない普通感(恋人いたり、普段はジャージ姿)、仲間意識("friends"は本作のキーワードですね)、悩む姿(個人的感情で助けに行く)は、観ていて親しみが持てました。それから、ハリーを見る時の羨望の眼差しが眩しすぎる😊タロン・エガートンの良さが出てましたね。脱線ですが、彼は歌も上手いし(『SING/シング』で歌ったエルトン・ジョンの曲"I'm Still Standing"は、本物より彼の歌声の方が好きです)♪

【その他の大好きな選曲】
冒頭のカーチェイスで流れるプリンスの"Let's Go Crazy"

ウイスキーVSハリー&エグジーの「ブリーフケースバトル」で流れるボスホスの"Word up"

【理屈抜きの娯楽映画】
『キングスマン』(2015)の続編。ただ楽しいだけでなく、アメリカ文化とイギリス文化の違いを皮肉りながらも、権力や金持ちや麻薬が横行する世界でどうあるべきかを、それとなく示唆してくれてもいます。

突っ込み所満載だけど、本当に楽しく鑑賞出来ました😊‼️

パンフレットは、本編画像、インタビュー、スパイ・ガジェット説明、制作秘話、コラムなど情報量もそこそこあり、読み応え充分‼️観賞後のお供に😉
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