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大恋愛のsayasのレビュー・感想・評価

大恋愛(1969年製作の映画)
4.1
~ピエール・エテックス レトロスペクティブにて~
『大恋愛』&短編『幸福な結婚記念日』の2本立て。

『大恋愛』

エテックス長編4作目にして、初のフルカラー作品。男のどうしようもなさを痛烈に笑いに変える天才っぷり!ジャック・タチのような愉快な遊び心が存分に詰まっている✧︎
87分。1963年公開。
こちらも日本では封切り当時は未公開、今回が初公開となる。

冒頭のタイトル・シークエンスの空撮ショットとアニー・フラテリーに演じるフロランス自身が歌う「Les Heures Tournent(時が刻む)」主題歌から始まる♪彼女のフランス語の発音が可愛くて自然と顔がほころぶ♡

後にエテックスの本当の妻となるアニー・フラテリー二の結婚式の舞台となるトゥール大聖堂のシーンったら掴みから笑いが止まらなかった笑笑
特に息子にビンタ食らわせる父ちゃんの場面短いけど面白かったー笑
男の妄想が止まらなくて、結婚式の奥様の候補がズラーっと1列に並ぶシーンも爆笑だし、ピエールの友人のおっさんの再現も逐一何パターンもやってくれて爆笑!
ドミノのように次から次へと爆笑ネタが現れてクスクスの渦に呑まれる...笑
確かにチャップリンやバスター・キートンっぽさを随所に感じたからきっと喜劇映画から勉強したんだろうなと思った。

この映画の1番のミソは絶対🛌💨

何とベッドが車みたいにスイスイ移動しながら道路を爆走走行している🤣どうやってベッドを車にしたの❓と思わずにはいられなかった。恋心に邁進するピエールの妄想がエスカレートして夢に現れるシーンを具現化する画期的な夢装置が凄い!恍惚すら感じさせる夢想ぶっ飛び男の幸福に包まれる姿をとくとご覧あれ!

パンフによると、フィアット500からエンジンを取り出し、それを様々なベッドに取り付け、実際にベッドを走らせられるようにしたのだという✧🤣

親子ほど歳の離れた可愛い秘書かそれとも妻か。
男の妄想が止まらない!
なんとも可笑しくて愛おしい愉快な喜劇で幸せな気持ちになって劇場を出れた♪

16:45 劇場2
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