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マジカル・ガールのharuのレビュー・感想・評価

マジカル・ガール(2014年製作の映画)
3.9
幼くして白血病を患った12歳の少女。

彼女の願いは、大好きな日本のアニメキャラである魔法少女のコスプレをすること。
しかし一点物の衣装はかなりの高額だった。

父は娘の願いを叶えたいと切に願うが、彼は失業中の身。
余命幾ばくかの娘の願いを叶えるために、父は道を踏み外してしまう。


この親子以外にキーとなる登場人物が数名登場する。
特に重要なのはバルバラと言う精神的に不安定な女性と、彼女の元教師。

この2人の関係性は映画の中では直接的には語られないが、映画が進むに連れて、特別な関係であることは理解できる。


前述した親子と、バルバラと元教師。
この人物たちの関係が偶然に、そして複雑に、悲劇的に絡まり、衝撃的な結末へ向かって突き進んでいく。


バルバラたちの関係同様、映画の中では直接的には語られない描写が多いため、いろいろなことを推測しながら観る場面が多い。

個人的に催眠術のように聞こえてしまうスペイン語の羅列の中で、想像力を働かせながら、新鮮なストーリー展開を楽しめる良作だと感じた。
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