冷静かつ丁寧に作られているので、傑作ではないけど安心して観られた。
良かったとこ1。トム・ハンクスとアーロン・エッカートの抑制の効いた演技。トム・ハンクスの「重大な任務を乗り越える普通のアメリカ人」演技。特に今回は本人が存命でルックスがだいぶ違うので、静止画で見ると違和感があったのが、動いてみると流石。
良かったとこ2。水上着陸の再現シーン。煽ることなく冷静に救助を進めるだけではあるけれど、ドキュメンタリータッチにしたことで緊迫感が増す好例。
ダメだったとこ1。キャラクターの掘り下げ不足。本人が原作者の場合にありがちな話で、何故そう考えたのかを説明していないことが多く、脚本上は機長の卓越した判断を全員の成果だと謙遜しているように見えてしまう。中盤になって、機長の私生活の問題が判断を誤らせたかのようにちょっとだけ見せるのも、結果としてはミスリード。
ダメだったとこ2。乗客の描写が中途半端。事故前の乗客を丁寧に描いてもその後のドラマがあまりないので、無くても良かった。