Melko

サブウェイのMelkoのレビュー・感想・評価

サブウェイ(1984年製作の映画)
3.9
How can we keep on watching that fuck’in TV.

It’s only mystery and I like it.

ん〜〜、何だろうこの映画は。
他の方のレビューで、「スルメ映画」とあったけど、まさにそんな感じ。
この映画のためにあるような言葉。

見終わって、で、何が言いたかったんだろうこの映画。。でも、なんかもう一回見たくなる。彼らに会いたくなる。曲が聴きたくなる。って映画。

主人公フレッドがクリストファーランバート!爆発してる金髪におブス気味なお顔で、最初誰だかわからんかった!
彼がやってることがイチイチ意味不明で掴みどころがないせいで、ついていけなくて、途中ダレるんだけど、ダレながらもなぜか最後まで見れてしまう不思議。
登場シーンの冒頭カーチェイスシーンがかっこよかったなー!音楽が。突き抜ける骨太ロック!素性は知れないがどうやら音楽好きっぽいフレッド。
追われるフレッド。何で追われてるのか、何をどうしたから追われてるのか、あんまり説明なくて。
フレッドが盗み出した物を取り返しにくるヒロイン役にイザベルアジャーニ。お初かな、最初は化粧がケバすぎてんー、って感じだったけど、可愛く見えてくる!
化粧は厚塗りでも、華奢で線の細い感じが、可憐だし色気あるし可愛い!ただ、肩パッドがデカすぎる笑
どの髪型も似合ってたけど、ホームレスからもらって取り急ぎ着たボロ服の似合うこと。この時のハーフアップも可愛いけど、キレた食事会でのモヒカンも良い!

フレッドが逃げた先はサブウェイ。
そこで出会う奇妙な仲間たち(というほど仲良くもない淡白な関係)でバンドを結成させることに。
ノリノリでドラムを叩く、髪の毛たっぷりのジャンレノ!ドラムやってたのかな?スティック回しがちゃんとしてるし、たぶんちゃんと演奏してるぞ?

たぶん脅されて参加した黒人ボーカルが、最初かすれ声で泣きながら歌うのが段々嬉々として歌うのが高揚感あって良いし、何よりテーマ曲がシンプルに良い。
あと、合間でかかるバックの曲が、誰かがライブで演奏してました的に挟まるのも印象的。(ムーディな曲流れてるなあと思ったら、駅でサックス演奏してる人の音だったり)そうしてフレッドがバンドにスカウトしていく、の図。

物語の大半の舞台がサブウェイのため、地下の無機質で薄汚い世界が好きな人には刺さる。わたしには刺さった。

誰も核心をつくこと言ってくれないから、見てるこちらの心が振り回されて、フワ〜っとしてた時に涙はズルいわぁ。揺さぶられる。

リュックベッソンの初期作。彼が26歳の時の作品。
これだけ内容がフワッとしてるのに、作品のクセは強いし、決まるところバシッとちゃんと決まってて、音楽の使い方もわかってるし、なるほど、すごいわ。

サクッと見て返却しようと思ってたけど、これはやられたなあ。何度でも見たいかも。
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