名探偵コナンシリーズにおける最大の謎にして最大の敵である黒の組織を全面に押し出した劇場版20作目を記念する作品。
水族館を中心としたテーマパークで出会った記憶喪失の女を巡ってのサスペンスミステリーという展開になっているが、本作に限るとミステリー要素は皆無と言った感じになっている。
元々劇場版のコナンシリーズはミステリーよりはスクリーン映えするアクションに重きを置く傾向にあるが、本作はそれが極端でコナンシリーズのお約束的な展開すら無視する仕上がりになっている。
もちろんアクションシーンやクライマックスの観覧車のシーンなどは迫力があり悪くないのだが、やっている事のスケールが大きすぎて犯罪組織というよりテロ組織にしか見えない。特に今作の場合は犯罪を起こす事が目的では無いので余計に印象がわるい。
基本的に黒の組織や公安の戦争にコナンが巻き込まれてしまい、さらにそこに毛利蘭が絡んで来ない為に、探偵というよりもダイハードに近い映画になってしまっている。