Shintaro

アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場のShintaroのレビュー・感想・評価

4.1
公開去年だったんですね。
なら2016年最後に出た傑作です。
期待以上に熱くなる展開です。

ブラックホークダウンみたいに撃ち合いのシーンとかはありません。それは観る前から知ってたんで正直どうかなー?と期待はしてなかったんですが、撃ち合いがどうとかじゃなくエンターテイメントとしての駆け引きの連続で圧迫されます。
隣に座られてた映画通のマダムも つい”あっ!”と声を漏らしてハラハラされてましたんで確かな緊張感があります。
結局映画に矛盾があれば、どんなに緊迫した駆け引きを演出しても こっち的には冷めるんですが、そういった点に抜かりがないのでご安心を。

よく言われるのが、”シンゴジ”的映画らしいとの事。
その通り、あの ”やるの⁉︎やらないの⁉︎” の議論をもっと現実に根差したとこでやってる感じ。
ヘレンミレンが余貴美子です、正に。軍服がチョー似合っており、彼女は軍人なので作戦第一の人です。
これを観終わると あー、お偉いさん方は最大級のストレスの中にいらっしゃるんだな と身にしみます。
米英の合同作戦なので通信して、ネバダやハワイなどと連絡を取りながらドローンによる捕獲もしくは排除の作戦を展開する。
ネバダ州基地でドローンの操作を担当する男女2人の軍人。2人がドローンの制御ルームに入っていくのと出ていくところの見せ方が上手いですね。

もちろん、安全圏だけで作戦は行われておらず、現地に諜報員も潜伏しており、近距離で内偵を行います。そしてその諜報員が1番苦労することになるのです。

作戦が司令室と現場の二つだけでなく複数存在し、それぞれにドラマ性を持たせる 脚本の勝利です。
作戦は収束するものの、僕らに深い傷を残してエンディングに入るあたり もう傑作だと確信しました。

未見の方は是非是非!
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