まっつぁんこ

君の名は。のまっつぁんこのレビュー・感想・評価

君の名は。(2016年製作の映画)
4.8
末娘ゆっけは新海誠監督の作品が大好きだ。
特に『言の葉の庭』は、どこでどうやって知ったのかわからないがイチオシ作品で、その影響をうけて私も観劇した。
観ての感想は「雨の平日午前中、新宿御苑で缶ビールを飲みたい」
実際には、御苑内でビールを飲むことはできない。(笑)
その後、御苑の近くの新宿バルト9で平日昼間に映画を観に行ったら前の座席のねえちゃんが缶ビールを飲んでいた。
新宿は缶ビールが似合う街である。
最近ようやく『秒速5センチメートル』も観た。
ゆっけの感想は次のとおり。
“ああいう男の子は高校生ならもてるけど大人になったらもてない。
いったいいつまでひきずってるんだよ!“
とくに主人公が大人になって女の子とつきあって「3年つきあって1センチも近づけなかった」と言われるくだりでは、勘弁してよと言っていた。

というわけで、本作「君の名は。」も主人公の男女二人の距離がテーマのひとつ。
距離にも色々あるわけで、『秒速5センチメートル』では、北関東と種子島という文字通り遠く離れた幼馴染の話。
「君の名は。」のふたりも東京のイケメンと田舎の巫女さんと離れているのである。
ここからのアレンジは以前の作品と違うのだがネタバレは禁止。
できれば余計なネタバレ記事は読まないで観て欲しいと思う。

新海作品の特長のひとつ「距離感」がちょっとひねられているのに対し、持ち味の風景描写の緻密さ・美しさは本作でも際立っている。
特に美しいのは彗星の描写や、神秘の場所。
以前の作品を気に入ったファンなら、より長い時間楽しめるすばらしい作品になっていることを保証します。