このレビューはネタバレを含みます
体の入れ替わった少年少女が互いの生活を過ごしながら恋に落ちていく青春アニメ。
タイトルと主題歌以外、前情報の無い状態で観ることができたのは本当に恵まれていた。
明るく楽しい物語を想像していたので、良い意味で裏切られて嬉しい。
二人の生きている時期が同じではないということに全く気付かなくて、三年前に少女が死んでいたことが分かってからは特に面白かった。
冒頭からずっとテンポが良くて飽きないし、それでいて二人の生活や周囲の人たちの様子はちゃんと伝わってくる。
どちらの体にどちらが入っているかも迷うことなく、スッと理解できた。
時間軸の結びつきだったり、前半の伏線だったり、凄く色々と計算されているのだと思う。
でも、観ている側としてはそれを特に意識させられることはなく、純粋に物語を楽しんだ。
社会現象になるほど面白いのかと問われたら疑問だけれど、観る前に相当身構えていたのが良かったのかもしれない。
青春要素や後半のご都合主義など、普段だったら楽しめないであろう要因も、かなりハードルを下げていた分、気持ちよく乗り越えてくれた。
個人的には、最後に二人が会わないままで終わる方が良かったかな。
たぶん一般的には受け入れられないだろうけれど、そんな切ない結末も観てみたかった。