みや

シャーロック・ホームズのみやのネタバレレビュー・内容・結末

シャーロック・ホームズ(2009年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

1890年、ロンドン。オカルト儀式殺人の罪で死刑になった後に復活した男が起こす連続殺人事件を、名探偵ホームズと助手のワトソンが調査する。

ストーリーは完全オリジナル。
ワトソンはメアリーと結婚する間近、バディ解消直前という時期なので、必死にワトソンを引き留めようとあの手この手で頑張るホームズも、結局乗せられて付き合っちゃうワトソンも微笑ましい。2人の歯に衣着せぬ乱暴な言い合いが楽しかった。適当な露店で婚約指輪を買ったり、敵が持っている豪華な指輪を盗もうとしたり、ビジュアルはスタイリッシュなのに内面はなかなかにワイルド(?)なワトソンが好きです。
まさかのアイリーンが登場!しかもメイン級の扱いで、これにはびっくりした。女性がいることで華やかな衣装やアイテムが格段に増えて視覚が嬉しい。

思っていた以上にアクション満載!現場や追跡中に敵とやり合うだけでなく、ホームズが拳闘の試合に参戦までしていて驚いた。ホームズは武術の達人だし、ワトソンは戦場帰りだし、確かにこういうのも充分アリだよなあ。面白い。
豚の屠殺工場でアイリーンが吊るされて「ソウ」のような展開になるのも、今までのホームズ作品のイメージと随分違って笑った。確かにアイリーンの罪は重いよね。

犯人は怪しい黒魔術師。遺跡での儀式や黒のローブなど中二感全開で楽しい。国の上層幹部である犯人の親から黒魔術の本を渡されて「息子を止めてくれ」と依頼されるホームズがシュールだった。ホームズと宗教は私の中でいまいち結びつかないからギャップが凄い。新鮮な組み合わせが面白かった。

観ながら一緒に謎を解くような感じではないし、ホームズは超能力のようにパッと思い付いてしまうのでミステリ映画としては微妙だな…と思っていたら最後の最後で怒涛の如く伏線回収して全ての謎を一気に華麗に解決していくのは流石だった。とは言え、ある程度の知識が無いと自力の推理は勿論、それを伏線だとも気付けないと思う。原作の短編も確かにそういう面はあったかもしれない。この映画に関しては謎解き以外の部分にも魅力が沢山あったので、ミステリ映画よりもエンタメ映画として私は楽しんだ。
次作はモリアーティ教授が出るのかな?会えるのが楽しみ!
みや

みや