さっちん

何者のさっちんのレビュー・感想・評価

何者(2016年製作の映画)
3.5
うちの娘世代の話‥。

就活ってホンマに大変なんやなぁ〜。
うちの娘は、専門職に就く予定なので、贅沢さえ言わなければ職にありつけそうだけど、普通の大学生って大変やなぁ〜。
と、いうのが、まず率直な感想。

同じく朝井リョウ原作の「桐島部活やめるってよ」にはだいぶハマったけど、こちらには、「ふ〜ん」とか、「へぇ〜」と重い口調でいう言葉しか浮かばなかった。

あっ!でも、菅田くんの歌がうまいのには、「おおっ!」となったけど‥。^^;

映画の宣伝文句に「どんでん返し」がどうの‥っていうお決まりの言葉があったけど、そんなにどんでん返ってなかった。
最初から、行動見てたら普通に読めるし‥。
それに、ツィッターへの書き込みも、私はそんなにエグいとは思わなかったけどな。
社会人歴が長すぎて、裏表のある人間をたくさん見過ぎてきたからだろうか?^^;


ただ、表面で仲よさそうにしあってるのに裏では‥っていうのが、この年齢なのに‥と、そこはとても気持ち悪かった。
学生時代って、唯一、打算なく心から気の合う友達と過ごせる時期だと、私は思ったりしてたんやけど、今作観たら、「うわ!そうじゃないんや!」と愕然とした。

大学生なんて、もっとも変な縛りなく趣味や嗜好や気の合う仲間とだけ付き合ってたらいい時期なんじゃないの?
こんなん書いたら、おばさんの感覚ズレてるってバカにされそうだけど‥。^^;

でも、自分の感覚で判断すれば、今作の友達関係の薄気味悪さは、
やっばりホラー並みかも‥と思った。

例え就活をテーマにした映画でも、ウソでもいいから、やっぱり「青春」とか「若さ」とか「さわやかさ」を求めてしまう私には今作、不向きだったのかもしれへんなぁ。^^;

今の日本の経済状況の中で就職しようとする若い子たちの苦悩と、そこから生じる人間関係の軋轢や嫉妬、真正面からぶつかりあわず、表面をとり繕いながら、陰でSNSなどを利用して相手をディスる薄気味悪さ‥、過剰な承認欲求などなど、知ってるようでよくわかってなかったことが、色々見えてきたけど、やっぱりすごく気持ち悪かった。
と、同時に「すごくかわいそうやなぁ〜」とも思った。
バブル全盛期に、その年代を過ごした私には、わかろうとしてもわからない苦悩なんやろなぁ。
なんか申し訳ない気分になり、どんよりしてしまった。

まぁ、でも、好きな菅田くんと、有村架純ちゃんが観れたので、そこはよかったかな。^^;
さっちん

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