こねずみ

映画 聲の形のこねずみのレビュー・感想・評価

映画 聲の形(2016年製作の映画)
1.0
ごめんなさい。大っ嫌いですこの映画。1点もつけたくないです。良さが分からなくてごめんなさい。

なんか本当に、何を伝えたいのか全く分からなかった。「いじめられっ子・優しい子だけが損をする世界です。許すだけ損です」ってテーマなら文句なしの☆5。

信じたくはなかったけど、やっぱり主人公は罪と向き合って?許されてハッピーエンドなんですね。ラストの何となく仲良くなって周りの❌がとれるシーンに一番腹立ちました。もう僕は許されたんだ、気にしなくていいんだ、だって仲良くなれたもんな!って。メンタルが強くて羨ましい。


絵が綺麗で雰囲気もいい感じだからすっごい頭バグるわこれ。
植野さんなんてめちゃめちゃ可愛いし。でもとんでもない子だよなぁ……西宮母への態度とか「え、冗談だよね?」って思ってしまった。
一番タチ悪いタイプの川井さん。メンタルが最強すぎてこの子になりたい。何でも悲劇のヒロインになって受け流せるようになりたい。
出てこなかった男子2人は地上波だからカットされただけで、本当はたっぷり描かれていたんだと信じたい。

そして、自分もいじめられることで相手の気持ちを分かった気になって、無理矢理贖罪しようとする主人公。すべてが自己満足なのに西宮家が優しすぎてその決定的な間違いに気づかない。

でも、逆に忠実なのかなとも思った。だってよく考えたらいじめっ子ってそんなんだからいじめっ子なんだよね。主人公含め、ひとつも共感できないのは間違ってないんだろうなと思った。

けど本当に許せないのが……何で硝子ちゃんが主人公を好きになる設定にしたの………いやそういうこともゼロではないかもしれないけど、いじめられた側がそんな風に好意的に受け入れる幻想の世界を作り上げて美談にしないでくれますか。信じられなすぎて、このまま仲良くなって最後復讐🔪するエンドかなって本気で思ったわ。

人は誰でも間違いはするし、自分も誰にも恨まれずに生きてきたなんてつもりはないけども、
こんな風に一生トラウマになるレベルのいじめを描いておいて、
結局いじめた側は自己愛に走り、いじめられた子の破格の優しさと愛情で全てを有耶無耶にしてハッピーエンド。いじめられっ子はみな硝子のようであれ!いじめっ子を許せ!ってことですか?

硝子があんなに優しい子で良かったねとも思うし、こんな良い子(ありえない例)でいじめがテーマの作品を作らないでくださいと全力で思う。
主人公たちが勝手に許された気になってるのも、すべて硝子が文句も言わず痛みも見せず元気に生きてくれてるキャラクター設定のせい。勝手にいじめられっ子をメンタル強にしないでください。いじめっ子に希望を持たせないでください。

世界で評価されてるとのことで、本当にこんな感想しか書けなくてごめんねって思う。てか批判する前にフルでちゃんと観ろって話だよねって今思った。ごめんなさい。

この作品の結末、ハッピーだと思わせて皮肉ってるなら本当に素晴らしい作品だと思う。だからこそ世界で評価されてるんだと願いたい。
または結絃の可愛さだけで評価されてるんだと信じたい。
こねずみ

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