うみんちゅ

ぼくは明日、昨日のきみとデートするのうみんちゅのレビュー・感想・評価

4.0
「ど~も~、オードリーです、よろしくお願いします。今日もね、頑張って漫才やっていきたいなと思いますけれども。それにしても、春日さん。今日はいつもみたいにゆっくり歩いてこずに、先にこの場所にいたんですね」
「ば〜い!」
「漫才これからだよお前!!なんで始まって早々に帰るんだよ」
「ヘっ!」
「あのー、街なんか歩いていてカップルとか見てるとデートしたいなと思うんですよ」
「そんなわけねぇだろ!」
「今なんでつっこまれたのかわかんないんですけれども」
「うぃ!」
「皆さんもデートとかしたことあると思いますけどもね」
「あるわけねぇだろ!」
「あるだろお前!!皆さん年頃なんだから。謝りなさい失礼だから」
「ごめんね!」
「謝ったら、許してやってほしいんですけれども。デートの待ち合わせなんですけど、僕はだいたい昼の11時ぐらいに渋谷の駅で待ち合わせるんですよ」
「そろそろ最後だからキスしろよ!」
「早すぎるだろお前!!まだデートの最初だよお前。アンミカ夫婦じゃないんだから」
「春日にとってはこれが最後のキスになるんだよ!」
「訳わかんねぇんだよお前!!で、まぁ待ち合わせの時間に女の子が歩いてきてね、おーいって」
「アンミカ夫妻っておもしろいな!」
「そこもう終わってんだよ!!遅いんだよ」
「うぃ!」
「で、まぁ映画館入っていってね」
「この映画そんなにおもしろくなかったね、だろ!」
「まだ観てないんだよお前!!観る前から決めつけるのはよくないですけれども」
「うぃ!」
「あんまり叩いてないのに左のデコがお前のピンクベストと同じ色になってきてるじゃねぇか」
「これからどんどん叩かれますけどハレが引いていきますよ!」
「なんだその現象はお前!!で、まぁ映画終わってレストラン入っていくんだよ、ウィーンって」
「なんの音だよ!」
「自動ドアだよ!!ウィーンつったら自動ドアだろ」
「合唱団って可能性もあるだろ!」
「ねぇだろお前!!なんでウィーン少年合唱団がいるんだよ」
「うぃ!」
「それでレストランのオーダーが流暢だと女の子の株が上がりますからね。ちょっと店員さんやってよ、頼むとこやるから」
「おい、店員やって欲しかったら頭下げろよ!」
「じゃあこのクダリいいや。であのー、レストラン出たらね、夜景の綺麗な」
「お客様、お会計ですか?」
「店員やるのおせーなお前!!しかもなんで
でいきなりお会計なんだよ」
「うぃ!」
「で、夜景が綺麗なとこでね、クサい台詞言うんですよね」
「クセェよ!」
「まだ言ってねぇだろお前!!こんな風に言うんですよ、あの夜景より君のほうが」
(ゴホゴホッ)
「咳うるせぇよお前!!俺が喋ってんだろうが」
「うぃ!」
「あの夜景より君のほうが綺麗だよって言って見つめ合って、ここでキスね」
「まだデートの最初だろ!」
「もうデートの最後だよ!!ここがベストタイミングでしょうが。今日のお前、なんか変だぞ。もう明日からは会いたくないんですけれども」
「お前それ本気で言ってんのか?」
「いや本気で言ってたらこんなに楽しく漫才やってないですよ」
「エヘヘヘヘへ」
「皆さん、春日のここ空いてますよ!」
「なんで最初のツカミを最後の最後にやるんだよ!!もういいよ、どうもありが」
(シクシクッ)
「何泣いてるんだよお前!!もう漫才終わるところだろうが」
「だってこれが春日にとって今回最後の漫才だからね!また5年後、皆さんにとっての5年前にお会いしましょう」
「ずっと訳わかんねぇこと言ってるなお前!!明日からも2人で漫才やっていくんだよ!!どうもありがとうございました」

「彼の最初は、彼女の最後」
おやすミッフィーちゃん。この後また次の作品でお会いしましょう、アディオス。
うみんちゅ

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