ケーティー

卒業白書のケーティーのレビュー・感想・評価

卒業白書(1983年製作の映画)
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一人の青年の成長を描いて、現代の拝金主義あるいは個別利益追求の風潮にこのままでいいのかと疑問を呈した作品。

主人公ジョエルは真面目に高校生活を過ごすが、特段よい成績を修めるわけでもなく、つまらない日々を過ごす。しかし、あることをきっかけに殻を破り、女と金に走る毎日を送る。すると、事態は悪くなるばかりか途中危ういながらも、よくなっていき、ついにはどんなに勉強しても受かる見込みのなかったプリンストン合格までも手にする。

このプリンストン合格の皮肉に、観るものは果たして今のこうした社会のあり方はいいのかと考えさせられる。
鋭い作品である。