ひろ

ロープ/戦場の生命線のひろのレビュー・感想・評価

ロープ/戦場の生命線(2015年製作の映画)
3.9
フェルナンド・レオン・デ・アラノア監督・脚本によって製作された2015年のスペイン映画

1995年のユーゴスラビア紛争停戦直後のバルカン半島が舞台。「国境なき水と衛生管理団」の活動と共に紛争地帯の日常を描いた作品

これは好きなタイプの映画だ。ただ紛争地帯の悲惨さや現状を訴えている戦争映画ではなく、紛争地帯の不自由さ理不尽さ、強く生きる人々などをユーモアを加えて描いている。不謹慎に感じるかもしれないが、そこにユーモアがあっちゃダメと思うのは平穏に暮らしている人達のエゴ。どこにでもユーモアは必要なものだ

スペイン映画らしくないキャスティングが面白い。ベニチオ・デル・トロが主役のマンブルー役を演じていて、国際援助活動家としてはベテランで優秀なんだけど、女性に難がある笑えるキャラクター。ティム・ロビンスも同じベテランのBって役でこれがよく喋る陽気な変人で笑える。そこに新人女性やマンブルーの元カノ、通訳に地元少年まで加わり、ロープを探すという地味な設定。これが面白く仕上がるんだから感心してしまう。こういった戦争映画もありかな
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