mah

シング・ストリート 未来へのうたのmahのレビュー・感想・評価

5.0
1985年・ダブリン
世は不況。アイルランドの若者はロンドンに夢を抱いて渡っていく。
コナーは家庭の節約のため、シングストリート高校へと転校する。「雄々しくあれ」と謳うシングストリート高校では、喧嘩、喫煙当たり前のやりたい放題。そして学校を牛耳る恐ろしい校長。
学校の向かいに立つ美しい女性、ラフィーナに声をかけたコナー。その一言がきっかけでバンドを始める事になり、青春が詰まった最高の学生生活が始まっていく。


これぞ映画。そう、そうだよ、私はこれが見たかったんだ・・・。これだから映画って最高!
ラ・ラ・ランドと合わせて紹介されていることが多々あるが、ラ・ラ・ランドとテーマは同じでもアプローチの仕方が違うとこんなに違う。
夢の叶え方ってみんな違ってみんな良い。

女にモテたくてバンド始める男の感覚、ようやく理解できた気がする。
色んなバンドに影響されて音楽性も外見もガンガン変えてくる所も、多感な時期だからこその感性。
夢を叶えるためにはなりふり構っていられないし、夢を叶えなきゃこの街では生きていけない。魂の叫び。最高にロック。こういう人間が売れていくんだろうなあ。

ヒロインのラフィーナは正にヒロインそのもの。すっぴんは反則過ぎる。
そして音楽狂いのお兄ちゃんの底抜けの優しさ。ラストシーンのお兄ちゃんの最大級の優しさの裏に見える、お兄ちゃんの過去がちらりと見えて胸が苦しい。

また、オリジナルトラックの質が良い。
この数日で『Drive It Like You Stole It』何回聴いたかわからないくらい聴いてる。
特にコナーを演じるフェルディア・ウォルシュ=ピーロの、ハスキーボイスが見え隠れするフレッシュな声が心に刺さる。成長して声に脂が乗ったらどうなってしまうんだ・・・。


「この街で腐ってた人間は皆俺たちと一緒。だからやりたいことやって夢叶えて行こうぜ!!」で進んでいく106分間。あまりにもあっという間だった。最高でした。