ベルサイユ製麺

グリーンルームのベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

グリーンルーム(2015年製作の映画)
3.1
こんなに平常心でいられないなんてね

触れ込みはソリッドシチュエーション的と聞いていたのですが、意外とsawでも無くて、寧ろ閉鎖環境は上手く生かせてない気がしました。加えて言えばナチパンクスである必然性もそんなに無いです。

元々、彼の事はよくは知らなかった

それ程長い映画では無いのだけど、前半はかなり間延びして感じます。演奏シーンでもカットアップで入ってれば良かったな。カッコいいアントンもっと観たかった。

『君が生きた証』で、一発でヤラれてしまったのだ

ゴア描写は新春からフレッシュだったけど、別に無くても話的には成り立つ気がしました。多分、画が保たないから要所要所で挟み込んでるのでしょう。

そういえば『スター・トレック』も出てるし、 『オッド・トーマス』もそうだった

犬が邪悪に描かれて怖いです。映画の犬は大概可哀想。犬は単純に怖いから嫌いなんだけど、犬も人が怖いのだろう。人の方が悪い。

アントン・イェルチンのあの暖かい声が頭の中で不意に再生される事がある

ネオナチグループは、リーダーだけが強い新年の人で、言い方は悪いですがその他は単に足りない人でしたね。付け入られ、躾けられてるだけ。なので、ゾンビ映画的な見立ても出来ます。この手合いが一番厄介だ。

彼の事を思い出すと指先に電気の痛みが走る そんな形で世界中に彼の証が生きている

密室から後の方が個人的には楽しめました。…マシだったと言っても差支えないです。最悪なコンディションで、薄暗い雑木林を彷徨う。何故だか好きなモチーフです。自分の終わりはこんなが良いな。

彼の遺影には、顔を迷彩に塗った写真は合わないな あのシャイな笑顔がいい

ある時期パンクばっかり聴いてたものですから、歪んだギターやひしゃげたボーカルには未だに胸躍るものがありましたが、ライブシーンちょっとしか無くて、なんだか中途半端でした。監督ホントにパンク好きかい?
映画に緊張感を感じなかったのは自分の内的な要因かもしれませんが、せめてもっとネオナチの狂信ぶりを気味悪く描ければ、ジャンル映画としてはもう1ランク上の映画になった気がします。(あんまり好きでは無いですが)ロブ・ゾンビが撮ればもっとグッと嫌な映画になった気がします。…戌年でパンクネタの映画なのでINUを聴き直し、すぐやめました。

貸してるディスクが却ってきたら、暫くはジャケット眺めるて過ごそう 中身は、いつかまた観れればいいし、観れないでもいいや