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ハウス・バウンドのNoAceJustYouのネタバレレビュー・内容・結末

ハウス・バウンド(2014年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

2024/02/18鑑賞。72点。
【アフターマス 余波】とほぼ同じどんでん返し。こちらの作品の方がかなり序盤から伏線を張っているので、丁寧さはある。【アフターマス 余波】がサスペンス×ホラーであるのに対して、本作はサスペンス×人間ドラマ×コメディの塩梅。
・顔大根おろし

〈あらすじ・ネタバレあり〉
カイリーは仲間と一緒にATM強盗をやってのけるが、逃走用の車が故障して警察に逮捕される。

オークランドの実家で8ヶ月の拘禁を命じられたカイリーは、母・ミリアムの監視下で生活することに。

カイリーにとって実家での生活は窮屈だった。ある夜ラジオをつけると、心霊現象に相談する女性に対してパーソナリティが「心霊現象は認知バイアスによる錯覚」と回答していた。
相談者は、母・ミリアムだった。

その夜以降カイリーは、家の中で怪現象に見舞われる。夜足音が聞こえたり、使っていたパソコンが急にショートしたり、突然電気が切れたり、水漏れが起きたり・・・。
カイリーは地下室で足を掴まれ、足首の監視用アンクレットが作動する。

駆けつけた保護観察官・エイモスは、カイリーやミリアムの話を聞いて興味を示す。元々オカルト好きなエイモスは、家の中の幽霊の正体を掴もうとEMF探知機や監視カメラを仕掛けるが、何も手がかりはなく調査は打ち切りに。

この家の過去を調べたカイリーは、かつてサンシャイングローブという更生施設として利用されていたこと、さらに更生施設内で殺人が起きていたことを知る。
カイリーの部屋ではエリザベスという少女が噛まれて67回も刺されて殺されており、犯人は未だに逮捕されていない。

カイリーがさらに調べたところ、エリザベスはサンシャイングローブに入所した後、高級時計を盗んでいたことが判明し、その時計を取り返そうとした持ち主がカイリーの部屋に侵入して殺害した可能性が高い。
エリザベスを噛んだ歯は入れ歯のようで、事件前からカイリーたちの家の隣で暮らしている入れ歯の男・クレグランドが怪しい。

カイリーはそのことをエイモスに話し、エイモスは好奇心が勝って協力することに。
クレグランドの部屋に侵入したカイリーは、眠っている彼から入れ歯を抜こうとするが失敗。クレグランドが目覚めたため、カイリーは家に戻ってハサミを手に取ると隠れる。
カイリーは、家に入ってきた相手にハサミを突き刺すが、相手は母の恋人・グレアムだった。

一方エイモスは、夜になってからクレグランドの家に侵入。クレグランドは起きており、「エリザベス殺しの犯人をユージーンは目撃していた」と明かす。
ユージーンとは、エリザベスと同じくサンシャイングローブに入所していた更生中の当時少年。ある日脱走してクレグランドに匿われたのだ。
ユージーンは、クレグランドの電気工事を手伝うようになるが、自ら猫の足を切断してくっつけようとしたため、ユージーンを危険視したクレグランドは彼を追い出した。

また、ユージーンは自力で穴を掘ってクレグランドの家とサンシャイングローブ(現在のカイリーの家)の壁の中を繋いでいた。
ユージーンはこの穴を通ってエリザベス殺しを目撃した。そして家の中での怪現象は、全て家を自由自在に行き来できるユージーンの仕業。

そんな中、"家の壁の中にユージーンがいる"という騒動は矯正局や警察にまで届き、カイリーは手がつけられないとして別の場所に移送されることになる。

矯正局の職員・デニスが迎えに来る。
デニスが①入れ歯をしていること②彼がサンシャイングローブの元職員であること③エリザベスが、デニスに反抗して殴ったこと④その報復として、今度はデニスがエリザベスに対して暴力騒動を起こし、彼はサンシャイングローブから担当を外されていたことが判明。

エリザベス殺しの真犯人はデニスだった。
真実に気づいたカイリーとミリアムは、デニスに殺されかける。
そんな2人に手を差し伸べたのが、ユージーンだった。ユージーンは自作の爆弾をカイリーに渡し、カイリーはその爆弾でデニスを殺す。

本来は勝手に住み着いた不審者でしかないのだが、母親に対してずっと素直になれない自分を知っている(ある意味見守っていた)唯一の存在であるユージーンを、カイリーは拒絶する気にはなれなかった。

7ヶ月後。
カイリーの拘禁が終了する。
カイリーたち公認で、ユージーンは引き続き壁の中で生活している・・・。
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