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街をぶっ飛ばせのチェックメイトのレビュー・感想・評価

街をぶっ飛ばせ(1968年製作の映画)
3.3
シャンタル・アケルマン映画祭2023
昨年からアケルマン作品大分見て必ずしも楽しめているかどうか好きかどうかは疑問だが見るたびにその独特な作風に驚く。
街をぶっとばせ、家からの手紙の二本立て。
家からの手紙という作品はこのFilmarksのライブラリーでは存在してないためこの項にてメモ。

家をぶっとばせは12分と短いためそういうことはなかったが、家からの手紙では途中寝落ちした。やや退屈だったがこちらの方が心に残った。
アメリカに住んでいると思われる娘との手紙が読み上げられる。
家からの手紙(News from Home)とあるからアメリカにいる娘の視点か。
その娘の視点かどうかは不明だがニューヨークと思われる電車内を背景に読み上げられるお互いの手紙。
そこにはあまり反応しなかったが最後がハドソン川の遊覧船なのか川から望むマンハッタンの風景に見とれた。世界貿易センタービルが見える。
最初は画面いっぱいのビル群が霧の中次第に遠ざかっていき小さくなっていく。

いつ最後の手紙がこの風景の中で読まれるのか期待するがついに手紙は読まれることなく娘の存在がやがて忘れられていくのを暗示するかのようにマンハッタンが段々小さくなっていくさまが圧巻だ。
川を行く船に乗っているかのようなノイズも物悲しい。
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