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国葬の日のチェックメイトのレビュー・感想・評価

国葬の日(2023年製作の映画)
3.5
国葬の日人々はどうしていたのか。
特別な日の記録としては貴重な映像。拾った声の選択が難しい。

賛成の人、反対の人、災害でそれどころではない人、デモの人、デモは嫌な人。
それぞれ意見を言った人をどう取り上げるか難しい。そこは監督のバイアスがかかるだろう。無論バイアスかかって全然かまわないが監督は賛成か反対かより両方をまぁ均等に取り上げたいだろう(想像です)から難しい。

見て良かった。
大体想像した通りの賛否双方のコメントだったことがわかった。
賛成の人は安倍氏の人柄重視、具体的な功績は知らないわからないおそらく知ろうともしない。反対の人は安倍氏の政治的弊害や功績の無さを具体的に自分なりに(生活・体験に関連して)理解している。
故に嫌悪している。安倍氏好きな人よりある意味よくウォッチングしている。

同時刻に各地の意見を拾うのは大変だ。
監督個人では意見聞くのは不可能だし監督の思うように意見が引き出せるかもわからないしけどリアルタイムでイベント進行中に場所ごとに声を拾うのは色々な意味で重要だと感じる。なぜかよくわからないけど見ていてそう感じた。もう少し長くてもいいからもっと意見聞きたかったな。

天皇が逝去された時に実施される"大喪の礼"は典範による紛れもない"国葬"だけど根拠や明確な定義に基づかないただ政府が決めて税金で行なう今回のは"国葬儀"で"本当の"国葬ではないことをどれだけの人が理解しているんだろうか。
タイトルに国葬を入れるなら一言説明ほしいな。
たぶんあまり認識されてない。
故吉田茂元総理の国葬も"国葬儀"。

まぁ実施を決めた岸田総理は国葬儀と言ってはいたが政府は儀式をまがい物として貶めたくないからあまり明確には語らない。しかし現実は国葬もどきの"国葬儀"。
その程度のものだという認識は持ちたい。

ちなみに昭和天皇の大喪の礼当日は国民の休日になった。
営業や就業は自粛されたという。
エリザベス女王の国葬の時に団体でない一般市民の反対デモがTV中継でも見られたが大喪の礼では一般市民のデモの類はなかったらしい。
特定の集団・団体は別として。
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