まりぃくりすてぃ

ゴッホ~最期の手紙~のまりぃくりすてぃのレビュー・感想・評価

ゴッホ~最期の手紙~(2017年製作の映画)
3.5
東京都美術館の大混雑のゴッホ展(巡りゆく日本の夢)観てからTOHO上野へ行ったら吹替え版には間に合わなくて、後悔多い字幕版鑑賞。
“動く油絵”に感じ入るのと字幕を追うので忙しすぎ、前半は人名整理もつかずストーリーを呑み込めなかった。
モノクロ回想部分なんかは、単に実写を絵っぽく簡便加工してるだけの亜種アニメだから、手間ヒマかかってるカラー部分含めて「目がチカチカするよー」と展覧会からの眼精疲労(←だって、美術館内の照明暗いんだもん)が先走っちゃった鑑賞アイ不調の私は、そもそもですけどファンゴッホの絵を買いたい気持ちになったことのない“ゴッホの敵”の一人です。でもジャガイモは嫌いじゃないし、今回『ポプラ林の中の二人』が一番ご機嫌タブローだったな~。
それで、腹部への“被弾”にかんするジェスチャーいっぱいの考察やりとりんとこからやっと話に集中できて、あとはラストまでなかなか良かでした。

ところで、みんなこれknow? ゴッホが耳チョンした本当の動機。じつはニッポンラブと娼婦ラブが強すぎて、「もう『耳なし芳一』の真似するっきゃない!」と真心からの贈り物選びに燃え上がっちゃっただけだよ。
それとね、最後はもちろんもちろん他殺じゃなく弟夫婦に気を遣って自害したのが真相だけども、そのさいやっぱりニッポンリスペクトが強すぎて、「兄として人間としての仁義を通す以上、ボクも『切腹』ってのをするっきゃない!」と畑で鎌をわが腹に当てたものの、カッ切る勇気がなかなか出ず、「ああ、ボクはサムライのようにはやっぱりなれないんだ。情けなか。……そうだ、ルネの野郎が拳銃持ってたっけ。弾の力をちょっとは借りよう」と盗みに戻った。そして納屋で鎌を腹に当てなおし、その持ち手に角度測って拳銃バーン!! 鎌は予想外に吹っ飛んで、弾だけが腹にめり込んじゃった。
この“工夫いっぱいの不充分ハラキリ”の件と芳一の件は、反日感情が異常に強いオランダではどっちも明るみに出したくない複雑話だから、特に1940年代以降、私がここで語った真説が完全に封印されちゃったというわけなの。だから、こういう映画が出来たの。(信じるか信じないかはあなた次第なの。)