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リトル・マーメイドのSAVEのネタバレレビュー・内容・結末

リトル・マーメイド(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ディズニーのアニメ映画「リトル・マーメイド」が大好きな人間ゆえの感想です。
正直なところ、実写版はアニメ版に遥かに劣ると感じた。以下、酷評なので見たい方だけどうぞ。↓










ポリコレを全力押ししたキャスティングやリアルすぎるフランダーやセバスチャンといったキャラクターの見た目の違和感だけでなく、脚本のほうも無駄なシーンの追加や改悪が目立つ印象。

アリエルのキャストが黒人なのは納得したうえで観に行ったものの、エリック王子の母親も黒人なのにはびっくり。しかもわざわざ黒人をキャスティングするために、白人のエリック王子は養子設定。そこまでしてポリコレ要素を取り入れる必要があるのだろうか?

敵であるアースラを倒すシーンも、原作アニメでは要の船を操作するのはエリック王子だったのがアリエルに変更になっている。女性の強さを表現したかったのかもしれないが、単に役割を変えただけの雑な変更なので粗が酷い。荒れた海で船を操作することは長く船での航海を経験しているエリック王子だからこそ出来るのであり、初めて舵を握ったアリエルにそれができるのが都合良すぎるし、そもそもこの変更をしてしまうとエリックの船乗りの設定の意味がほぼほぼ無くなってしまう。
原作アニメではエリック王子がアースラを倒し、アリエルとトリトンを救ったからこそ人間を悪と見なしている人魚族からの信頼を得られたわけだが……実写版、「エリックが私をささえてくれたからこそ出来たのよ」って、人魚族がエリック王子を信頼するにたる理由が弱すぎないか?

追加されたミュージカルシーンも蛇足でしかない。エリック王子が歌う「ワイルド・アンチャーテッド・ウォーターズ」、スカットルが歌う「ザ・スカットルバット」、中身が無い歌なのに長過ぎる。元が83分の映画を135分まで尺を延ばしていまで入れる歌では無かったかと。鑑賞中、観に来ていた子供も「この映画まだ終わらないの?」と何度も親に訪ねていた。子供に135分は長過ぎるよなぁ…
それに、アリエルが声を無くしてからの心境も楽曲にする必要は絶対に無かったと思う。おかげでアリエルが声を失っている実感がなくなってしまい、声が戻った時の感動も無かった。

結論、ポリコレ等見た目については観ているうちに気にならなくなるが、それよりも原作理解が足りない脚本にうんざりする映画だった。
多分もう二度と観ない。
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