赤

ザ・プレデターの赤のレビュー・感想・評価

ザ・プレデター(2018年製作の映画)
2.6
2018年劇場鑑賞80本目

プレデター作品に関しては、プレデター1作目、エイリアンVSプレデターを鑑賞済の状態で劇場へ。
想像以上の脳筋映画で正直思っていた内容と差異があった。2作目からこのような流れになったのだろうか、勉強不足によって作風の思い込みをしてしまっていたのかもしれない、

まず初めに、昔一作目を見た時に感じた得体の知れない何かと戦う恐怖や緊張感は今作では皆無であった。アクションシーンも今夏のフォールアウトとインクレディブルを見たせいで不感症となってしまっている為、正直目新しさは残念ながらなかった。

そして作品に入り込めなかった最大の理由は脚本の粗雑さであった、"手段"と"目的"を見失っているといった感じだろうか。
プレデターを倒す、プレデターから逃げる、息子を組織から助ける、息子をプレデターから助ける…。どの方向に向かって物語が展開しているのか、最終的に何が目的なのかが支離滅裂になってしまっていて途中、今何をしているのか危うく見失いそうになってしまった。"点"を配置するが残念ながら"線"で辿れていない。

ただ、シェーン・ブラック監督ということもあってか所々にあるギャグは笑えるものが多かった。ウーピーゴールドバーグの件は失礼過ぎて思わず吹き出してしまった。チームのメンバーも個性的なキャラで、正直プレデターを見ているよりも彼らを見ている方が面白かったのは事実である。
あとは何と言っても「ルーム」や「ワンダー 君は太陽」で主演を務めたジェイコブ・トレンブレイ君が今回も素晴らしい演技をしてくれている。自閉症だが潜在的な能力を秘めている少年の複雑な感情をこれまた上手く表現できている。今後にもはや期待しかないホープである。

そもそもこのように最初から真面目な態度ではなく、それこそSUNNYやマンマ・ミーア!を見た時のように肩の力を抜いておけばもっと楽しめたのかもしれない。
ラストは次回作を匂わせるような終わらせ方だったが、今後の展開が気にならないというか、正直どうでもいいというのが率直な感想である。

決して出来の良い作品とは思わないが、物凄く駄作とまでもいかない。
ただ、自信を持って人にオススメできるかと言われれば否である。
同日公開の「プーと大人になった僕」をオススメします。
赤